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軽量化工作③

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前回の旅行では、 750cc のアフリカツインと 250cc の XR だったので、荷物持ちはアフリカ君の担当でした。大きなバイクはフレームがその分頑丈なので多少重くなっても耐えてくれます。タイヤ交換の時などは、アフリカ君のアルミボックスでバイクを持ち上げ行っていました。が、次はちびっ子 250cc2 台。ボックスを付けるとバイクに負担がかかるので、布地のサイドバックを使うことにしました。では、タイヤ交換はどうするか。  少しバイクを持ち上げるだけでいいので、サイドスタンド以外にバイクを支えられる「一本足」を持っていくことにしました。お金を出せば量産品を購入できますが、ただの一本足では面白くありません。そこでよしさんが考案したのが、「一本足ハンマー」。アルミ棒を加工して軽量化し、ペグを打つ時にも使えるようにハンマーのプラスチック打面を取り付けました。様々な路面でも使えるように地面に接する部分も溝を付けたり、長さを調節して、フロントリア両方に使えるようにしました。できあがってしまえばなんてことないのかもしれませんが、ここまで仕上げるのにアイディアを絞り出して試行錯誤。応援に来てくれるお友達にも好評の一品になりました。 一本足の足部分を制作中 渾身の力作一本足ハンマー。 デイトナ様より提供していただいたLEDライト。これで夜道も怖くありません。 赤い部分は熱を逃がすためのファンです。 LEDライトを付けるため、カウルを前に出したのでゴムで雨よけカバーを作りました。  

軽量化工作②

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 バイクや荷物をできるだけ軽量にすることが大切なのは、これまで何度かお伝えしてきました。今回は、よしさん自作の軽量グッズをご紹介。  まずはナビステー。金属の中でも軽いアルミの板を使います。ナビのサイズ、ハンドル周りのスペースに合わせて製作。明日香号はアルミの板と ETC 取り付けステーに付いていた金具、カラーを使い、太さと高さを調整。剛号は眠っていたアルミハンドルを切り、穴を開けてさらに軽量化。凹みもつけて滑り止めにしました。スピードメーターステーも自作し、両方をボルト留め。こちらはメーターやケーブルを傷つけないようにするため、アルミ板の微妙な曲げ具合や、使用するボルトの高さにも気を配ります。  市販されているナビマウントはハンドルの径に合わせて作られています。ナビは目線を下げるのではなく前方にある方が見やすいので、ハンドルの前にもう一つハンドルを付けてしまおうという作戦。切って曲げて削る作業。アルミ粉は鉄粉より軽く空気に舞うので、身体中アルミだらけになりながら工作していたよしさんなのでした。    次はフロントフェンダーに荷物を乗せるためのステー。最初は強度がある鉄で作りましたが、少し重過ぎます。 600g ぐらいになり、タイヤのスペアチューブくらいの重さになってしまいました。 結果アルミで作り直すことに。アルミで作ると何でもだいたい 3 分の 1 程度の重量になります。  まっすぐの板だと強度がないので、リブと呼ばれる膨らみを真ん中に付けました。(ナンバープレートの周りに付いている膨らみがリブです。)フェンダーの曲線に合わせてアルミ板も金槌で叩いていきます。リブを付けるのはなかなか大変。バーナーでアルミを温め溝の入った木の板に乗せてトンカントンカン。丸い棒はトラック等に積載されているタイヤ交換用のジャッキを回すハンドル部分。 材料も工具もガレージにあった余り物達。 あるもので何とかしようというのが面白い。 買ったらそれでお終いです。 夏休みの工作の時間はまだまだ続くのでありました。 明日香号のナビステー 剛号のナビステー。応援に来てくださるお客様達にも好評です。 機械があれば簡単なのでしょうが、手作りも楽しそうです。 苦労して付けたリブ。真ん中の膨らみです。 ...

ボディショップリバティ様

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 剛号のサイドバッグキャリアが完成したので、次は明日香号。 サイドバッグより大きなキャリアなのにバッグに当たる部分が少なく、サイドカバーにバッグが当たっていたので、サイドカバーを守りつつスリム化することに。剛号同様、無駄な部分を事前にカットして溶接していただけるお店に持っていきました。  今回お世話になるのは、ボディショップリバティさん。取り付け部に新しい穴を開けたり、曲げ直したりと何度も調整してくださいました。さらに、剛号のサイドスタンドも加工していただいたので、 1 日がかりの仕事となりました。私達を応援してくださるとのことで、お代は無事に帰ってくることのみ。  おかげさまでさらにかっこいいキャリアに仕上がり、軽量化もできました。今回私達が使用するキャリアは強度はあまりありません。強度がありすぎると重くなったり、転倒した時にバイクのシートレールを曲げてしまうことになります。よって転んだ時に簡単に曲がるように作ってあります。メーカーや市販品パーツを販売している会社には作れない逸品の私達のキャリア。  試行錯誤しながら一点物を作るのは楽しいものです。 サイドスタンドの加工は難しいのです… バラバラに切ったキャリア 曲げて、 溶接。そして 綺麗にやすりがけ スッキリしたキャリアになりました スタンド加工は1ミリ違えば全く別物になるので、少しずつ調整しながら進めます 以前は少しでも傾斜があると出せない状態でしたが、完璧な仕上がりに

フロントフォークオーバーホール

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 バイクの前輪左右についている二本の棒。その名はフロントフォーク。この棒の中にはサスペンション(バネ)が入っています。サスペンションには、地面からの衝撃を和らげる役目があり、舗装路ではあまり傷みませんが、でこぼこ砂利の未舗装路を走ると絶えずサスペンションが上下するのでずっとバネが動いている状態。バネが傷まないよう、また、バネの動きを調整するためフロントフォークの棒の中にはオイルが入っています。 XR は正立のフロントフォークなのでフロントフォークにフォークブーツ(蛇腹のゴムカバー)が付いているので前回の旅でもオイル漏れはありませんでした。ですが 85000 キロも走るとさすがに内部は汚れていました。最近の流行りではデザイン重視でフォークブーツが無い倒立フォークを採用しているバイクが多いです。(正立フォークは太い棒が下、倒立フォークは太い棒が上)旅先では、最新バイクを選んだ多くの人がオイルリークに泣いていました。   2 台分のフロントサスペンションのオーバーホール。剛号のオイルはマックロクロスケ。明日香号はギリセーフのグレーオイル。フロントフォーク、サスペンションを全てバラし、一つ一つ綺麗にします。(綺麗にするとは、人間が汚れる代わりに金属パーツたちがよみがえるということです。)水洗いはできないのでホームセンターで売っているパーツクリーナーで。 2 、 3 本は使ったでしょうか。手慣れた人でも一日作業です。専用工具も必要で、旅先でこれをやるのはほぼ無理。  人それぞれ好みの違いはありますが、個人的に倒立フォークの方が格好いいとは 1 ミリも思わないことを改めて感じたのでした。 バイク支え中 明日香号オイル 元々は黄色。グレーなのは金属同士の摩擦による汚れ。 ゴムシールを押さえる金属パーツ。錆び錆びです。 フォークパイプスリーブ メタル 上:新品、左:剛号、右:明日香号 中はこんな感じ。 右側の黒ずみは金属摩擦によるもの。 オイル注入。477mlという超微妙な量なのはなぜでしょう。 フロントフォーク終了!見守るアフリカ君。 キャブレターをバラして組んでみたり。 ちなみに、XRのではなくチョイノリの、です。 チョイノリ...

剛号退院

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HONDA DREAM!! ヘッドカーボン状態 シリンダむしれ ピストン上部 カムチェーンテンショナー… 下回り組み立て 燃焼室カーボン落とし  入院していたXR剛号エンジンが無事に退院できました。いくつか部品を交換しましたが、明日香号より劣化しているものもあり。中でも驚きだったのはシリンダー。不動で長期放置されていた車両だったようです。ピストンが同じ位置で動かずその部分だけ錆びてしまっていました。久しぶりにエンジンを動かした時に錆びでシリンダー内を削ってしまったようです。ホーニングでも回復できず、シリンダーを交換することに。大々的な移植手術となりました。明日香号に比べて煤が少なく、汚れは目立ちませんでした。  旅バイクの必須アイテム、キックペダル。バッテリーがダメになってしまったり、何らかのトラブルで電気系統からエンジンをかけられなくなった場合、キックでエンジンをかけるためのものです。こちら、XRが発売された当初、オプションで2万円ほどで買えました。今ではメーカー在庫がないのはもちろんのこと、インターネット上では3倍以上の高値で売られています。昔のバイクでも良心的な価格で部品販売してくれるY社やS社と比べて、H社は価格が高い上にすぐ販売終了となってしまいます。  ですが!XR250のパーツは結構何でも出ます。 まだまだユーザーが多いせいか欲しかった部品は一通り揃いました。

魔法のグリス

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 ベアリング。バイクや車のホイール、ハンドルなど回転する金属軸に付いている部品です。金属と金属が擦れると摩耗したり損傷するので、動きが滑らかになるように取り付けられているもの。そしてベアリングの動きをよくしたり長持ちさせるために、全てのベアリングにグリス(固形の油)を付けています。このベアリングの動きが鈍くなると、ハンドル操作が硬くなったりタイヤの回りが重くなったりするので、メンテナンスが非常に重要です。また、グリスがすぐになくなってしまうと、ベアリングが駄目になり、金属軸が駄目になってしまいます。ベアリングや金属軸の質は大差ないのですが、グリスの質がピンキリなのです。しょっちゅうメンテナンスできれば安いグリスでもいいのでしょうが、旅行中は…。  明日香号のステムベアリング(ハンドルを操作するための金属軸に付いている)を交換して驚愕の事実が発覚。スペインバルセロナで交換したベアリングに、グリスがちゃんと残っていたのです。ここは特に熱を持つ箇所なので、2、3000kmも走れば安いマルチパーパスのグリスだと簡単に流れ落ちてしまいます。(剛号のXRは4000km程前に交換したようですが下側が全くグリスが残っていない状態でした。)明日香号のベアリングはグリスが5万km以上走っても残っていたのです。これぞ魔法。  魔法使いの名前は、「Microlon」。せっかくバイクを出してきたのに、梅雨でなかなか乗れないメンテナンス好きのあなた。愛車に魔法をかけてみませんか。 5万キロ以上走っても残っていた魔法のグリス 400km程で交換したベアリング部品。グリスがなくなり金属同士が接着してしまい型が付いていました。 金属の表面をコーティング グリスを塗ったステムベアリング 明日香号のタンクに残っていたウズベキスタンの残骸。これでもよく走ってくれました。

盆栽バイクを旅バイクに

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 世の中には、走るより磨く方が好きだというバイクオーナーの方がいます。綺麗に磨き上げられたバイクを「盆栽」と呼びます。いろいろな楽しみ方があっていいと思いますが、乗る時間より洗車の方が長いというのは困ったもので…。 剛号のフレームの一番下に大きな穴が空いていました。しかも右側。左側にスタンドが付いているのでバイクは左に傾きます。よって水が入れば左側から錆びていくのが普通ですが、右側が錆びるとは余程の洗車Lover。仕方がないのでフレームを綺麗にヤスリがけして穴を埋めるため溶接してもらうことにしました。溶接といえば、我らがテッチャン。朝お願いしたらお昼過ぎにはもう出来上がり。さすがはプロ。念のためにと穴が空いていたところ以外にも鉄板をつけてくれました。  その足でお次は塗装・板金屋さんへ。錆びまくっていたフレームなので、塗装し直してもらうことにしました。塗装しやすいようにと丁寧にヤスリがけして持っていったフレームですが、プロが使う最初の塗料は、粗い面に付着させるタイプ。石のようなヤスリでガリガリ削り直すリバティさん。仕事を増やしてしまいました…。お仕事が立て込んでいる中、快く引き受けてくだり感謝です。  溶接をお願いした「桜井工業」さん、塗装をお願いした「リバティ」さん。みんな「ホンダショップアサマのゆかいな仲間たち」のメンバーでした。人のつながりを辿れば、たいていアサマさんに行き着きます。アサマさんの人脈に感謝する私たちでありました。