190630 手術経過2・アルミの錬金術師


 主治医の先生から手術経過のご報告。部品交換も無事終わり、「縫合」作業も終了したようです。一旦バラバラにした部品は、埃が付かないようクリアケースに保管する徹底ぶり。さすがはプロのお方。エンジンの詳細は全くもって不明ですが、どれほど精密な作業が求められるのか、私でもわかることが一つ。「バルブクリアランス」という金属製のペラペラ棒を使って微妙な隙間を計りながら調整ネジを締める作業。(タペット調整とも)金属同士がぴったりくっついてしまうと摩耗してしまいますし、隙間がありすぎても別の所が損傷してしまうことがあります。ペラペラ棒の感覚は0.15mm。右手左手の感覚が研ぎ澄まされていないとできる技ではありません。エンジン内部の構造はもっと緻密で複雑なのは言うまでもなく…。人間でいえば心臓手術と同じです。R子を入院させてから1か月。神経を使う手術を休日返上で行なっていただいています。恩返しになるのかどうかわかりませんが、応援してくださる方のためにも、あと10万キロ、頑張ってもらうことにします。

 よしさんのバイクを旅仕様にするため、いろいろと試行錯誤しています。大きなライトをつけるため軽いアルミのライトステーを入手。全て純正部品なら迷うことなく取り付ければいいのですが、ライトを明るくしたり、ステーを軽くしたりと、異なるバイクから部品を寄せ集めて作っているのでなかなか大変な作業なのです。そんな私達のところに朗報が。ホンダショップアサマさんのお客様、てっちゃんが実はアルミの錬金術師だったことが判明。ライトステーとライトの取り付け部を作ってもらうことにしました。鉄とアルミ。どちらも金属ですが、溶接となると難易度が異なります。そのまま溶接できる鉄と違って、アルミは表面の膜を飛ばしながら溶接しなければなりません。溶接棒を長く当てすぎると金属を痛めますし、短すぎると膜が残ってうまく溶接がくっつきません。微妙な感覚が求められます。

 日本人は手先が器用だと言われますが、このような方達が、「MADE IN JAPAN」の看板を創ってきたのでしょう。私達は「FROM JAPAN」の看板を背負って走ることにします。



バルブクリアランス調整中



できあがったステーが合うかどうか確認中。てっちゃん、職人さんの表情です。

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